いつものこと…と流している、ダラダラ長引く生理や不正出血。
東洋医学から見ると、それは体からのサインです!
東洋医学でいう「脾」とは?―血を“とどめる”はたらき
東洋医学でいう「脾(ひ)」は、
いわゆる“消化器”のイメージに近い存在です。
脾の主な役割は
・食べたものをエネルギーや血に変える
・全身に栄養を届ける
・そしてもうひとつ、とても大切なのが 「統血(とうけつ)」
= 血が必要なところにきちんと留まるように管理すること
この「統血」の力が弱くなると、
血がダラダラと漏れやすくなり、
・生理がなかなか終わらない
・少量の出血が続く
・茶色い出血が長引く
といった症状が起こりやすくなります。
「ホルモンの問題かな?」と思われがちですが、
東洋医学では 胃腸の疲れや、体力の消耗 が背景にあることも多いんです。
⸻
生理が長引く人に多い“脾が弱っているサイン”
脾の働きが落ちている方には、こんな共通点が見られることがあります。
・食後に眠くなる
・胃もたれ、食欲にムラがある
・下痢や軟便が多い
・疲れやすい
・考えごとが多く、頭が休まらない
実は「考えすぎ」も脾を弱らせる原因のひとつ。
真面目でがんばり屋さんほど、脾が疲れてしまいやすいんです。
生理が長引くことは、
「ちゃんと休めてる?」「胃腸、無理してない?」
という体からのメッセージなのかもしれませ
今日からできるセルフケア|ツボと食事で脾をいたわる
ここからは、ご自宅でできるセルフケアをご紹介します。
● 三陰交(さんいんこう)
内くるぶしから指4本分上、骨の際
→ 血の巡りを整え、婦人科トラブルの定番ツボ
● 足三里(あしさんり)
膝のお皿の下、外側のくぼみから指4本分下
→ 胃腸を元気にし、脾の働きを助けます
やさしく「気持ちいいな〜」と感じる強さで、
1回5秒くらいを何度か押すだけでOKです。
⸻
◎ 脾を助ける食事のポイント
脾は 冷え・湿気・食べすぎ がとても苦手。
・冷たい飲み物を控える
・よく噛んで食べる
・甘いもの、脂っこいものを摂りすぎない
おすすめは
・おかゆ、雑炊
・味噌汁
・根菜
・蒸し料理
「ちゃんとした食事を作らなきゃ」ではなく、
胃腸がホッとするかどうか を目安にしてみてください。
⸻
生理が長引くのは、体が弱いからでも、年齢のせいでもありません。
ただ、今の体が「少し疲れているよ」と教えてくれているだけ。
鍼灸では、こうした脾の働きも含めて、
体全体のバランスを見ながら整えていきます。
気になる方は、どうぞお気軽にご相談くださいね。